犬のチェリーアイ・眼瞼内反症・眼瞼外反症:画像で見る症状と特徴
犬のチェリーアイ、眼瞼内反症、眼瞼外反症の見分け方を解説します。代表的な症状、好発犬種、動物病院を受診すべきタイミングなど、一般的な眼瞼疾患に関する知識を画像とともに専門的にまとめました。

概要
愛犬の目頭に赤い肉腫のような塊が見られたり、まぶたが内側に巻き込まれていたり、あるいは大きく垂れ下がっていたりする場合、チェリーアイ、眼瞼内反症、または眼瞼外反症の可能性があります。これらの眼瞼異常は目の正常な機能を損ない、放置すると痛みや感染症、あるいは視力障害を引き起こす恐れがあります。角膜潰瘍などの深刻な合併症が発生する前に、早期に兆候を察知して獣医師の診察を受けることが重要です。

犬のチェリーアイ、眼瞼内反症、眼瞼外反症の見分け方を解説します。
:::key-facts
- チェリーアイは第三眼瞼腺(瞬膜腺)が脱出した状態であり、目頭に赤い肉腫のような塊として現れます。
- 眼瞼内反症はまぶたが内側に巻き込むことで、まつげや周囲の被毛が角膜を刺激し、強い痛みを引き起こします。
- 眼瞼外反症はまぶたが外側に垂れ下がることで、デリケートな結膜が露出し、異物の付着や乾燥を招きます。
- これら3つの疾患はいずれも獣医師による診断が必要であり、永続的な目の損傷を防ぐために外科的手術が推奨されることが一般的です。
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なぜ重要なのか
犬の目は非常に繊細で、高度に専門化された器官です。人間とは異なり、犬には目頭の内側に「第三眼瞼(瞬膜)」と呼ばれる膜が存在します。この膜は目を保護する追加のバリアとして機能するだけでなく、涙を分泌する重要な腺(瞬膜腺)を内包しています。また、まぶた自体も眼球にぴったりと密着することで、涙を均等に行き渡らせ、異物を洗い流す役割を担っています。
まぶたの構造的整合性が損なわれると、目は摩擦や乾燥、環境中の有害物質に直接さらされることになります。チェリーアイ(第三眼瞼腺脱出)、眼瞼内反症、眼瞼外反症といった疾患は、単なる見た目の問題ではありません。これらは目の自然な防御機構を破綻させ、慢性的な炎症、激しい痛みを伴う角膜潰瘍、角膜の瘢痕化、そして最悪の場合は永続的な失明を引き起こす可能性があります。愛犬の視力と快適な生活を守るためには、これらの異常を早期に発見することが極めて重要です。
:::ask-boo
チェリーアイや眼瞼内反症を遺伝的に発症しやすい犬種には、どのようなものがありますか。
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正常な状態とは
健康な犬の目は、澄んでいて輝きがあり、異常な目やにや分泌物が見られません。強膜(白目の部分)は充血や黄染がなく、きれいで白い状態を保っています。結膜(まぶたの裏側を覆う湿った組織)は、健康的な薄ピンク色をしています。

健康な犬の目は、まぶたが眼球にぴったりと沿っており、角膜が澄んでいて、異常な充血や分泌物はありません。
まぶたは眼球の表面にぴったりとフィットしている必要があります。内側に巻き込んで角膜を刺激することも、外側に垂れ下がってデリケートな内部組織を露出させることもありません。目を細める、前足でこする、涙が過剰に出るなどの症状も見られません。第三眼瞼は通常、目頭の奥に収まっており、犬が非常に眠いときやリラックスしているとき以外は、ほとんど外から見えることはありません。
自宅での観察手順
自宅での目の観察は、犬にストレスを与えないよう優しく行う必要があります。チェリーアイ、眼瞼内反症、眼瞼外反症の兆候がないか、以下の手順で安全に確認してください。
- 明るい場所を選ぶ: 自然光が十分に差し込む静かな部屋を選ぶか、明るい室内灯の下で行います。犬の目に直接懐中電灯の光を当てることは避けてください。
- 優しく保定する: 犬を楽な姿勢で座らせるか、伏せをさせます。動いてしまう場合は、家族に体を優しく支えてもらい、顎(あご)の下をやさしく支えてもらうとよいでしょう。
- まずは離れた場所から観察する: 犬の顔を正面から見つめ、左右対称であるか確認します。両目がしっかりと開いているか、どちらか一方の目を細めたり、瞬きが多かったり、涙やけができていたりしないかを確認します。
- まぶたを観察する: 親指で上まぶたの皮膚を優しく上方に引き上げ、人差し指で下まぶたの皮膚を下方に引き下げます。まぶたの縁を注意深く観察し、内側に巻き込んでいないか、あるいは外側に垂れ下がっていないかを確認します。
- 目頭を確認する: 鼻に近い目頭の部分を確認します。ピンク色や赤色の肉腫が突出していないか、第三眼瞼が露出して炎症を起こしていないかを確認します。
- 分泌物を確認する: 分泌物の色と状態を確認します。軽度の刺激であれば透明な涙が出ることが多いですが、黄色や緑色の分泌物は感染症を示唆しています。
:::pro-tip
スマートフォンを使用して、明るい場所で愛犬の目の鮮明な写真や短い動画を撮影しておきましょう。目を細めている様子や、一時的な症状が出ている場合、この視覚的な記録は獣医師が診察を行う際に非常に役立ちます。
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異常を示す兆候
3大眼瞼疾患には、それぞれ異なる視覚的特徴と症状があります。それぞれの特徴を理解することで、愛犬がどのトラブルを抱えているかを識別しやすくなります。
チェリーアイ(第三眼瞼腺脱出)
チェリーアイは、第三眼瞼の涙腺を固定している線維性結合が緩むことで、腺組織が正常な位置から飛び出してしまう(脱出する)病態です。

チェリーアイは、目頭から滑らかなピンク色または鮮赤色の肉腫のような塊が突出しているのが特徴です。
- 視覚的特徴: 目頭から突出する、滑らかで丸い、ピンク色または鮮赤色の肉腫のような塊。小さなサクランボ(チェリー)のように見えます。
- その他の症状: 軽度にいじる、涙目、前足で顔をこする動作。露出した状態が長く続くほど、腺組織は乾燥し、炎症や刺激を受けやすくなります。
- 好発犬種: フレンチ・ブルドッグ、[イングリッシュ・ブルドッグ](</p/breeds/englishbulldog_dog>)、[コッカー・スパニエル](</p/breeds/englishcockerspaniel_dog>)、ビーグル、ラサ・アプソ、シーズーなど。
眼瞼内反症(がんけんないはんしょう)
眼瞼内反症は、まぶたが内側に巻き込むことで、まぶたの外側にある被毛やまつげがデリケートな角膜に直接擦れる、痛みを伴う疾患です。
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この記事は一般的な健康教育を目的としており、専門的な獣医学的アドバイスの代わりにはなりません。ペットが調子悪い場合は、獣医師にご相談ください。